パパが私に言いました

  • 2017.07.14 Friday
  • 10:45

 

小学校4年生のとき、母が気まぐれで買ってくれた本を

私はなぜか気に入って、繰り返し繰り返し繰り返し、

ぼろぼろになり、表紙がとれるまで読み込みました。

 

ざっくり言えば、

普通のおしゃまで歌のうまい少女が、

不屈の精神と己の才覚で運命を切り開いていく物語です。

才能を生かして歌手にはなりましたが、

それが「ゴール」ではなかったところも気に入りました。

 

タイトルは、獅子文六作『悦ちゃん』です。

 

特に憧れたのは、

主人公「柳悦子」を物心ともに支える健気な大和撫子「池辺鏡子さん」です。

2人目を妊娠し、その子が女の子だと知らされたとき、

妊娠やお産ではっちゃけているだけだからと己に言い聞かせ、

誰にも相談はしなかったけれど、

「鏡子」と名付けたいなーと半分本気で考えたほど、ほれ込みました。

 

最近、ツイッターのタイムラインに

「昭和初期の女児のセーラー服」という画像とツイートが流れてきたのを見て、

あー、悦ちゃんの世界じゃんと大興奮し(セーラー服で興奮って…)

例の表紙の取れた本を読み返したり、ネットで検索したりしたら、

『悦ちゃん』がNHKでドラマ化、それも15日初回放送という情報が

偶然にも入ってきました。それが4日ほど前のことです。

 

原作に触れたことがあるものが映像化されると、

人は大なり小なり原作厨みたいなことを言い出すものですが、

それが好きな作品ともなれば、なおのことです。

「柳碌太郎がユースケ・サンタマリアか…

悦ちゃんは子役の子なのでよくわからない。

細野夢月がオカケンっていうのはちょっと気になるなあ」

キャストをざっと見た感想は、こんな感じでした。

 

ユースケさんは好きでも嫌いでもありませんが、

(『ピノキオ』のロベルト・ベニーニの吹替が残念だったのは

映画そのもののせいもあるので何とも…)

求められる個性なんだろうなということは理解できます。

「でも、碌さんかあ…もう少しテンション低そうな人がよかったなあ」

 

見るか見ないか決定し切れない微妙な気持ちです。

見て気に入れば「ここが面白かった」と感想を書くと思いますが、

気に入らなかったら、よほどのことがない限り「なかったこと」にするのが

基本的に事なかれ主義であるワタクシ流です。

 

10年以上前ですが、ある少女漫画がNHKの子供向け枠でドラマ化されたとき、

原作ファンの間でケチョンケチョンの大酷評大会になったことがありました。

私もその原作の大ファンだったので、

匿名に紛れて「○○は絶対こんなこと言わない」的なことを書き込んだりしました。

(○○は飛影ではありませんよ、念のため)

タイトルは伏せますが、主人公の少女の名前が「チエ」によく似た響きだったこともあり、

「テツ(父親)がちゃんと働いてる『じゃりン子チエ』」みたいな雰囲気だったのです。

いっそオシャレ女子的『じゃりン子チエ』みたいなポジションだったら、

逆に好評だったかもしれません。

 

「スタッフはちゃんと原作読んでない」「キャラを全く理解していない」

「タイトルと役名だけ借りた別の何か」

原作ファンが口々に悪口とも批評ともつかない感想を発信して溜飲を下げていたとき、

原作の方を知らず、単純にドラマのファンという小学生のお嬢さんがいるらしいお母様が、

「皆さんのひどい言葉のせいで、うちの娘が悲しんでいる」と発信していました。

 

当時のネット事情を考えれば、

確かに子供でも閲覧はある程度自由にできたでしょうが、

親が制限することもできる――というより、それがごくごく普通でした。

「あんたが(ネット)見せなきゃいい話だろう」って話なんですが、

その後は、自分が嫌いなものを好きな人もいるということだけは

いつも肝に銘じて発言するくせはつけるようになりました。

 

逆に最近は、好きなものについて発信しても、

「それが見るのも嫌なほど嫌いな人の気持ちがわからないのか?」

「(有名人のライブの場合)チケット抽選落ちた人のことも配慮して」

という、斜め上と言いたくなるようなリアクションが飛び出すことがあります。

それこそ「シランガナ」で一蹴ですし、

少しでも絡まれるのが嫌なら一言も発言しなきゃいいだけです。

「私、それ嫌い!」系の人は、それを発言するが自分の正義であり、

それにのっとって行動しているだけなので、

黙れと言われて黙る人たちではありませんものね(もちろん、私も黙りません)

 

私の長い与太話は置いておいて、『悦ちゃん』は幅広い層の人が楽しめる佳作です。

ドラマ効果で原作が話題になれば「それはそれで…」と思えるので、

その点は楽しみです。

 

悦ちゃん(ちくま文庫)

獅子文六

何か表紙がすごいことに…

https://www.amazon.co.jp/dp/B01JA1LKSK/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1

 

スポンサーサイト

  • 2017.09.10 Sunday
  • 10:45
  • 0
    • -
    • -
    • -

    PR

    calendar

    S M T W T F S
         12
    3456789
    10111213141516
    17181920212223
    24252627282930
    << September 2017 >>

    メッセージはこちらから

    selected entries

    categories

    archives

    recommend

    links

    profile

    search this site.

    others

    mobile

    qrcode

    powered

    無料ブログ作成サービス JUGEM